高齢社会の日本で「遊具とレクリエーション」を考える
「遊び」をリハビリにする。「楽しい」がリハビリになる。
団塊の世代
これからは「団塊の世代」が後期高齢者の年齢に達し始めます。今現在も高齢化社会ですが、もっとも人口が多い世代「団塊の世代」が加わっていきます。この世代が楽しく自発的にレクリエーションに参加できるような介護福祉遊具とはなにか。団塊の世代が今まで何を見て育ってきたか、そして今までの生活や仕事はどんなものだったのか、そして現在はどのような生活をして、何に興味をもっているのか。リサーチして団塊の世代が求めるものを探っていく必要があると考えております。
スマイルファクトリーでは、皆で明るく楽しく遊んでいるうちに何となく心と体が元気になる。そんな社会を目指したいと思います。
眉間にしわを寄せ、歯を食いしばり、汗を流しながら行うリハビリテーションや、机に座って漢字や計算をする脳トレーニングも時には必要です。
ただ、できればみんなで和気あいあいとコミュニケーションをとりながら「遊ぶ」、そして「楽しい」と感じるなかで、脳の活性化や身体機能の促進、知的好奇心など、健康寿命にアプローチしていける介護遊具を、提供していきたいと考えております。
健康寿命とはなにか
健康寿命とは、日常生活を制限なく健康的に生活を送ることのできる期間のことをいいます。介護や病気などで、日常生活を自立して元気に過ごすことができなくなると、やがて要介護になる可能性が高くなってしまいます。 健康的に日常生活に支障をきたすことなく生活するためには、頭を使ったり、身体を動かしたり、人とコミュニケーションをとったりという活動をしていくことが健康寿命のためには欠かせないと言えるでしょう。
これからの遊具とレクリエーション
今、特に気になるのは、定年で仕事をリタイアし、日々やることを失った男性高齢者です。女性の場合は独特のコミュニティをもっており、また日々の生活の中でやることがありますが、男性高齢者向け企画の難しさは昔からあり、デイサービスでも「男性がレクリエーションに参加してくれない」ことが問題視されています。今後、男性が楽しく自発的にレクリエーションに参加できるような介護福祉玩具を開発をしていくことこそ、これからの世代の健康寿命を延ばすための最重要課題であると考えております。
なぜ今、介護遊具が必要とされるのでしょうか。
「介護遊具」とは、デイサービスなどのレクリエーションで使われています。
主に認知機能や身体機能の維持のために、遊びを通じたリハビリを提案するものです。
身体・認知機能の維持
- 知的好奇心を満たし健康寿命を延ばす
- 遊びを通じたコミュニケーション促進
- 考えることで脳を活性化させる
- 身体を使うことで身体機能の維持促進
介護現場からの要望
- 道具を考え手作りするのに時間がかかる
- すぐに壊れてしまう
- 同じものばかりで飽きてしまう
- 子ども用の知育玩具では物足りない
- 材料費がそれなりにかかる
介護遊具の必要性と将来のビジョン
介護遊具をとりまく現状
昨今、デイサービスで提供するレクリエーションの為のコンテンツが不足しています。レクリエーションにはお金をかけず手作りするという文化が根強くあり、現場の介護スタッフがアイデアを出し、残業になっても制作をするという現状が続いています。また、いつも同じようなレクリエーションで、飽きてしまったり、すぐに壊れてしまったり、と、身体機能やコミュニケーションのために欠かせないはずのレクリエーションの時間が上手に使えていないのが現状です。
介護遊具が、子供のおもちゃで代用できない理由
子供のおもちゃは発達段階にあわせて「遊びながら」様々なことを学んでいけるように工夫がされています。高齢者向けの遊具は「今持っている機能を維持」しながら、損なわれた機能を回復したり、補完したり、代替したりすることで、QOLを確保する必要があります。また長い人生の中で過去の経験を活かしたり、思い出したりすることで、意欲を引き出す効果も期待できます。それには世代に応じたアプローチ、現場の声がとても必要になってきます。
将来のビジョン
日本は「人生100年」の時代に突入しました。健康寿命という言葉がありますが、元気で健康的に生活し、長生きするためにはどうしたらいいか。これからの世代の認知機能や身体機能の維持促進のため、できることはなにか。また、これからの世代がどんなレクリエーションを好むのか、などを問題提起し、現場の声をしっかり聞きとりながら、私自身も「明日は我が身」を日々実感しながら、何か役に立てればという思いを胸に、企画を提案できればと考えています。
Smile Factoryの「ものづくり」について
商品作りをする際は、何度も現場に通って、意見や要望を聞き、少しづつ改良をかさね、現場の要望に最大限応えていくというスタイルで作り上げていきます。一つずつ丁寧に聞きとりながら、商品開発の方向性を探っていきます。
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とにかく現場の声を
課題も、それを解決するための手段も、すべては現場にあります。ていねいに観察することで方法が見えてきます。
第一に考える -
自分だけで解決しようと
どうすればよいか、相手と相談しながら手探りでヒントを集めていきます。すぐにできなくても、時間をかけて解決方法を探します。
しない -
目的と対象をきちんと
誰が使うのか、どういう風に使うのか、どんな効果が期待できるのかをきちんとふまえた上での物作りをするよう心がけています。
設定すること
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